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2015年4月14日 (火)

『ルオーとフォーヴの陶磁器展』@パナソニック汐留ミュージアム

先週金曜日、上記展覧会の内覧会のご招待をいただき汐留ミュージアムに行ってきました。

ジョルジュ・ルオーは19世紀末から20世紀初頭のフランスの画家ですが、10代でまずステンドグラス職人として美術・工芸の世界に入りました。ルオーの作品には黒く太い線で輪郭を描いているものがあり、まるでステンドグラスの下絵のようです。汐留ミュージアムにはルオーの作品のコレクション専用ギャラリーがあり、ショップとの間の明かり取りの窓にはフュージング技法を用いたすっきりとおしゃれなステンドグラスがはめ込まれています。

フォーヴ(フォヴィスム)は「野獣派」とも呼ばれる絵画の一派です。野獣などというと、荒々しくて残虐な絵?という気がしますが、当時の人にはワイルドに見えたということで、現代の私たちが見ると、タッチは荒いものの色遣いやモチーフなどは明るく大らかなものが多いです。マティスやデュフィもフォヴィズムに分類されます。デュフィの絵画は美しい色彩で大好きです。

今回はフォヴィスムの画家たちが絵を描いた陶磁器の展示会です。日本初ということですが、海外でもあまりない珍しい企画だと思います。実際、個人コレクションなどが多く、貸し出し許可を得るのに苦労した作品もあるそうです。大震災から4年しか経ていない東京への貸し出しとなると、心配するコレクターの気持ちも理解できます。

陶磁器自体はアンドレ・メテというフランスの陶芸家が制作したもので、展覧会では前半でメテのオリジナルの陶磁器が展示されています。
正直なところメテの作品は、陶磁器は単に好きなだけで技法などには詳しくない私にはあまりアピールするところがありませんでした。みっちりと彩色するのなら達者な筆遣いでやってほしいし、大胆な筆遣いならもう少しシンプルにしてほしいなと。完全な好みですが。

一方でルオーやマティスなどのフォヴィスムの画家たちが描いた陶磁器は、大胆な筆致でシンプルに好き勝手に描いている感じがよかったです。画家の個性が陶磁器の絵付けという媒体とうまく合っています。ウイリアム・モリスのデザインがタペストリーや壁紙に合うように(元々そのためのデザインですが)、フォーヴの画家のデザインはお皿や花瓶によく合います。画商が勧めたそうですが、その審美眼のおかげでこの幸福な出会いが生まれたと思うと、芸術家の周囲には有能なプロデューサーが必要だと改めて思いました。

美術の流れの中でも貴重な一コマが見られますので、ご興味のある方はぜひ行ってみてください。

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