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2017年5月19日 (金)

東京都美術館『ブリューゲル「バベルの塔」展』&国立西洋美術館『シャセリオー展』

今日は上野で二つの展覧会を観てきました。

中学生の時に西洋美術館で観たオランダ風景画に魅了されて以来、フランドルの風景画や風俗画が大好きです。
異常にリアルな静物画や異常に細かい風景画など、病的なまでにディテールにこだわった筆致に惹かれます。
イギリス留学中は、イギリス、フランス、ベルギー、オランダの美術館でいくらでも観られて楽しかったのですが、時代が古く作品数が限られており保存も難しいため、なかなか日本に名品が来ることはありません。
そんな中で「バベルの塔」が来る、やっぱり行こうかな、でも上野の展覧会は混むから、、、などと迷っていたらBS日本『ぶらぶら美術館』で紹介してしまいました。
この番組とNHK『日曜美術館』で取り上げると一気に混雑に拍車がかかるので絶望的だと思ったのですが、番組を観ていたら「やっぱり行きたい!」となり、意を決して行ってきました。

平日の午前中のためか心配していたほどの混雑はなく、「バベルの塔」以外の作品は見学者がほぼ1列、「バベルの塔」も3-4列くらいで殺気立つこともなく見られました。
ただ私が見終った2時ごろにはずいぶん人も多くなってきたので、やはり午前中か閉館間際がいいように思います。

同時代の多くの作品が展示されており、とても見応えのある展覧会で3時間くらいかかりました。
現存作品が少なくてヨーロッパにいてもなかなか見られないボスの作品が2点見られたのもとても貴重でした。
ボスの絵に出てくる変な妖怪(?)が面白いのですが、今見るとどうしても「進撃の巨人」を連想します。
「進撃の巨人」は中世ヨーロッパ的なディテールが満載なので、ボスの影響も受けているのだと思いますが、現代アーティストが描いたCG画像だと言われたら信じてしまいそうなキャラがたくさんいて、そんなのを探すのが楽しかったです。

出不精なのでせっかく外出するなら六本木のミュシャをハシゴしようと思っていたのですが、ブリューゲル展が見応えがありすぎて疲労困憊してしまったので、お昼休憩後に近くの西洋美術館のシャセリオー展を見ることにしました。

フランドル絵画は大好きですが、他に好きなのが18世紀半ばから19世紀のフランスの新古典主義です。
代表的な画家であるダヴィッド(ナポレオンの絵が有名です)とアングル(オダリスクなど)が特に好きです。
新古典主義はロココのカウンターとして出てきたと言われますが、確かにテーマはロココの軽薄さと新古典主義のアカデミックは正反対ですが、どちらも表現の美しさという点でとても好きです。

シャセリオーは、おそらくルーブルやオルセーで作品を見てはいたと思うのですが、あまり印象には残っていませんでした。
大好きなアングルの弟子ということで、きっと気に入るだろうと思い興味があったのでよい機会となりました。
若いころのアングルに傾倒していた時代こそまさにアングルの継承者という感じですが、後半は次の世代の象徴主義につながるものがあるという解説に納得しました。
ロココから新古典主義もそうですが、まったく180度の転換というよりは少しずつ変わっていく、それは時代の変化や一人の天才によってなど要因は様々ですが、過渡期というのがあるのなのだなあと感じました。

時間があったので西洋美術館の常設展示をとても久しぶりに見ましたが、改めて実に充実していることに驚きました。
数は多くないものの、重要な時代や画家がかなりの範囲で網羅されていて、これを入場料大人350円で観られるというのは贅沢なことだと思いました。
最近の美術館・博物館は写真撮影を許可するようになったと聞いていましたが、西洋美術館の常設展示も一部を除いて撮影してもよいようでした。
海外では結構撮影OKのところがありますが、フラッシュさえ使用しなければ作品にダメージはありませんし、むしろSNSに出してもらった方が宣伝になってメリットが大きいということなのでしょうか。

帰りにロダンの彫刻に夕日が当たっていて、かっこよかったです。


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