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2015年1月17日 (土)

パスキン展@汐留パナソニックミュージアム

今日から汐留のパナソニックミュージアムで「パスキン展」が始まりましたが、
昨日はその内覧会のご招待をいただいて行ってきました。
ジュール・パスキンはエコール・ド・パリといわれる20世紀初めのころにパリで活躍した外国人画家の一人です。
エコール・ド・パリにはモディリアーニや藤田嗣治、シャガールなど日本でも人気の画家が多いですし、
私もパリは2回訪れてあらゆる美術館やギャラリーに行ったのでパスキンの絵は見たことがあるのでしょうが、
意識して鑑賞したのは今回が初めてでした。

元々後期印象派以降の絵画にあまり興味がなく、
ルーブルでもオルセーでもゴーギャンあたりが出てくると終わった感じがして
あまり熱心に鑑賞していなかったので見逃してしまっていたのかもしれません。

初期から晩年まで、パスキンの絵画の変遷がよくわかる良い企画展です。
全盛期の1920年代の絵は、「真珠母色」といわれる淡い色合いの微妙な変化が美しい作品で、
それが部屋のすべての壁に掛かっていると、その世界観で部屋の空気も変わるようです。

ひとことで言うと「“ザ”・エコール・ド・パリ」という感じです。
絵を見ているだけでパリの空気感がはっきりと伝わってきて、パリにいるような錯覚さえします。

2度のパリ旅行ではいずれもモンマルトルのラパン・アジルに近いプチホテルに泊まり、
サクレ・クールという白亜の教会のある丘まで散歩に行きました。
丘から初めてパリの街を見下ろした印象は「わ、白い」ということでした。
おそらくほとんどの人が同じ印象を抱くかと思いますが、
イギリスの煉瓦で作られた赤茶色の街並みを見慣れていた身には、本当にパリの街の白さは驚きでした。
私はフランスの文化芸術は特に好きというのではないのですが、
このときばかりはパリの都市計画のすごさに圧倒されました。

イギリスは大抵の地域が産業革命以降の煉瓦造りの建物が多くて、町が赤茶色の印象です。
東京駅や慶応大学図書館のような感じです。
南海岸の方は細かいグレーの石造り、コッツウォルドは蜂蜜色の石灰石、
北の方は大きな淡灰色の石造りと地域によっても多少の変化はありますが。

芸術はそれが生まれた環境の影響を受けるものですが、
エコール・ド・パリの絵画はまさにパリでなければ生まれないものだと改めて思いました。
試しにパスキンの絵をイギリスの街角に置くことを想像しても全く居心地の悪い感じです。
しかしパリの街に置いてみたら、まるでカメレオンが姿を隠すようになじんでしまいそうです。

展覧会の図録もいただきましたが、そこに載っている絵は実際に見たものとは全くの別物でした。
図録の印刷が悪いというのでは決してないのですが、本物の色合いや質感があまりにも繊細で、
実物を見ないと感じられない空気感が素晴らしいのです。
3月末までの比較的長い期間開催していますので、パリが好きな方はぜひ足を運ばれるといいと思います。

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